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2005/10/13

楽天の「二番手」商法

楽天が、株式の大量取得をてこにTBSに経営統合を持ちかけたそうで…

まあ、以前から大株主のいないTBSは株式の大量取得がねらわれやすいとはいわれていましたけど、逆に言えば株式が分散しているというのも事実だし、今回も楽天が大量取得とはいえ、未だに15%そこそこですからねぇ…
とはいえ、株式の大量取得による経営への口出しというのは今までもあったパターンとはいえ、持ち株会社による経営統合とはまた大胆な提案だな、と。

もっとも、楽天という会社(というか、三木谷浩史という人物)は、自分から何か新たなアクションを起こすというよりは、他人のやった新しいアクションに対する分析力と判断力でここまでのし上がってきたという印象がありますね。

楽天三木谷社長の分析力と判断力の動きは、簡単にまとめると次のように言えると思います。

1)純然たる新規分野には手を出さない
新しい分野へどんどん参入しているように見える楽天は、実は純然たる新しい分野(敢えていえばニッチマーケット)を見つけて参入する、ということをほとんどと言っていいほどしていません。
ある程度成長の見込める分野を見極めて、そこに集中して投資するという手法を取っていますね。

2)二番手のリスクの少なさを最大限に生かす
プロ野球参入にしても、先行したライブドアの、どこが受け入れられて、どこが受け入れられていないかという見方が固まったのを見計らって、受け入れられていない部分を徹底的につぶして(たとえば既存財界との連携とか、ネットのうさんくささの排除とか)成功の確度を限りなく高めていくようにしています。

3)既存分野には、中堅やベンチャーを取り込んで存在をアピールする
ある程度既得権益が存在する分野には、そういった分野に無理に抗するのではなく、その既得権益を持っている会社を資本提携などの形で自社グループに取り込んで、客観的に、かつ一見すると抵抗感無いように新規参入を果たし、自社ブランドに染め上げるというやり方を取っているように見えますね。

たとえば福岡の地場中堅クレジット会社であった国内信販と経営統合して楽天KCとしたり、あるいは日立造船の社内ベンチャーであった旅の窓口と経営統合して楽天トラベルとしたり、傍目にはすんなり新規参入を果たしているようで、実は既存企業をてこにしたイメージ作りのようにも見えるんですよね。
その一方で、たとえば楽天トラベルのニュースリリースなどを見ると、過去の(日立造船子会社時代の)ニュースリリースも全部URLを現在のものに交換したり、株式の取得に関するニュースリリースがなかったりと、よくよく見るといささか「乗っ取り」の印象を何とかぬぐい去ろうとしている印象がかいま見えるのも事実だったりするんですよね。

で、今回のTBSとの経営統合提案も、実はこれらに類するのではないかと思うんですよね。
テレビ局ビジネスというのは、これは誰ももうご存じの一大業界だし、ネットビジネスとテレビ局との提携はニッポン放送騒動の時にライブドアが提案していたもの。しかも、まず資本提携を、というのも国内信販や旅の窓口と同じ手法ではないかと。
たぶん三木谷社長は、ライブドアとフジテレビの時に出てきたあらゆる批判をきっちり分析して今回の動きに出ていると思われますし(どうも最初は楽天側から業務提携の話だけを持ち込んできていたらしい)、場合によっては「楽天TBS」が誕生してしまう可能性もあるのかな、と。もちろん、シンボルカラーはクリムゾンレッドで(笑)
個人的にはうさんくささがかなりぬぐいきれないんですけどね…

果たしてどういう展開をみせるのか、といったところでしょうか。

【補足】
こういう動きに村上ファンドがしっかり反応を示しているのが抜け目がないな、と(苦笑)
三木谷社長とどっかで通じているんでしょうか…

【追記:10/17】
三木谷氏は、経営統合した場合の持ち株会社のトップに外部の人間を据えてもいい、などといっているようですけど、仮にそうなっても長くは続かないだろうな、というのが自分の見方です。先の楽天KCでも、楽天トラベルでも、当初は元々の会社のトップをそのまま続投させていましたけど、半年から1年あまりで自分がCEOに就任しちゃっていましたから…情報通信分野を軸に成長してきた会社って、経営判断にスピードが命と考えている部分がありますから、他人に任せるより自分でやっちゃった方が早いという判断はきっとあると思うんですよねぇ…

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