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2005/08/01

橋梁談合を考えてみる その3

というわけで、その3。

図らずも、今日になって、日本道路公団の現職理事が逮捕されるという事態になったわけですけど、これってどちらも技術畑の役員というのが共通しているわけですよね。
さらに、現在の近藤総裁の前の藤井前総裁(すっかり忘れている人もいるかもしれませんけど)、この人も技術畑出身だったわけですけど、事実上の更迭になっちゃっていますよね。

…という一連の動きを見ていると、何らかの大きな流れがあるように思えてならないんですよねぇ。

日本道路公団という組織は、そもそもは高度経済成長の始まったばかりの昭和31年に、当時の税収だけでは急増する道路需要にインフラ整備が間に合わないという事情をふまえてできた組織で、根拠法令である「日本道路公団法」の第1条にこう謳ってあるんですね。

(目的)
第1条 日本道路公団は、その通行又は利用について料金を徴収することができる道路の新設、改築、維持、修繕その他の管理を総合的かつ効率的に行うこと等によつて、道路の整備を促進し、円滑な交通に寄与することを目的とする。

つまり、組織の目的が道路整備の促進であって、故に(道路整備のグランドデザインを担当してきたような)技術畑の人間が組織の上位にかなりの割合を占めるという、特殊法人の中でもあまり見られない形態をしていたりするんですよね。

で、今回の民営化の理念(というか論理)というのはこれまでの目的からは微妙に離れていて、民営化の日本道路公団法に相当する「高速道路株式会社法」の第1条はこういうくだりになっているわけです。

(会社の目的)
第一条 東日本高速道路株式会社、首都高速道路株式会社、中日本高速道路株式会社、西日本高速道路株式会社、阪神高速道路株式会社及び本州四国連絡高速道路株式会社(以下「会社」と総称する。)は、高速道路の新設、改築、維持、修繕その他の管理を効率的に行うこと等により、道路交通の円滑化を図り、もって国民経済の健全な発展と国民生活の向上に寄与することを目的とする株式会社とする。

つまりは、整備の促進よりは、管理の効率化とか経済の健全な発展とか、そっちの方に重きを置かれている節が伺えるんですよね。(裏読みしすぎかもしれませんけど)

で、技術畑の人たちというのは、あくまで感覚的に感じる部分ではありますが、グランドデザインの部分をかなり大事にする人たちのように感じるんですよね。ところが、グランドデザインというのはあくまでもデザインであるので、時として効率化と相反する部分が生じてくるのもまた事実なんですよね。
(都市部の人たちから見た、地方部の道路整備などはその典型だと思う訳なんです。地方部の人たちにとってはある種の死活問題ではあるんですがねぇ…)

でもって、ここからはかなり推測の世界になってくるんですが…
法律でこういう風に民営化後の効率化を全面に謳っちゃったものだから、培ってきた技術的な部分に対するよりどころをかなり押さえ込んででも効率化を優先させなくてはいけない状況になっちゃっているようにも思うんですよ。
で、技術面を重視するあまりグレーゾーン的な取り扱いをしていた部分(「分割発注」というあたりはその典型ではないかと。効率的な事業の促進を図るためにはある程度は必要な措置のようにも思うんですけどね…)をクロって言ってしまってでも技術畑の影響力を排除して、事務畑中心の、効率化を重視するような組織に半強制的に改編させる意図があったのではないか…なんて考えてしまうのは、邪推しすぎですかねぇ?

P.S.個人的には、道路事業って言うのはやっぱりインフラ整備だろうと思うので、民営化以前にとっとと無料化してしまった方がいいように思うんですけどねぇ。どうでしょ?

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