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2005/03/10

ニュース・エンターテイメント

アメリカCBSの名物キャスター、ダン・ラザーの放送最終日のニュース報道を見ながら、日本のテレビニュースの現状を思い返してみました。

朝日とNHKの争いにしろ、ライブドアとフジテレビの争いにしろ、あるいはテレビを中心とする既存マスメディアの取り巻く様々な出来事を見回してみても、約20年近く前のある「転換点」を境に報道の姿勢が急速にむごさ(といっては言い過ぎかもしれませんが、敢えてちょっとだけマイルドにいえば「メディアの暴走ぶり」とでもなるでしょうか)を増しているような気になってきます。
それは、’85年10月のテレビ朝日系「ニュースステーション」のスタートです。
この番組の登場と(視聴率的な)成功によって、ニュースのエンターテイメント化が加速し、ニュースの本来持つ誠実さがどんどん失われていったような気がしてならない訳なんですね。

ご存じの方も多いと思うんですけど、ニュースステーションのスタートからさかのぼるさらに2年前の’83年10月、日本テレビ系で「TVスクランブル」という『情報バラエティ』番組が始まります。
司会は久米宏、製作は日本テレビと久米宏の所属事務所であり、番組製作会社でもあるオフィス・トゥーワン。つまり、放送局が日本テレビということを除けば、ある意味ニュースステーションの始祖とも言える番組なんですね。
(ちなみに、久米宏はこの春から再び日本テレビで周1の番組を持つことになるんですよね。
 放送時間帯は日曜午後8時、つまり「TVスクランブル」と同じ時間帯…)

この番組、わずか1年半の放送にもかかわらず、視聴率的にもなかなかの数字を獲得した(はず…具体的な数字を覚えていないので)のですが、この番組でオフィス・トゥーワンは少なくとも「娯楽と報道をミックスさせた情報バラエティ」は数字(視聴率)につながる、という確信を得たはずです。
つまり、単なる報道ではまず視聴率がとれないが、そこに娯楽性をミックスさせると一気にキラーコンテンツに早変わりする、と…

で、「TVスクランブル」の放送終了から半年、今度はテレビ朝日系で「ニュースステーション」がスタートします。
月曜から金曜の定時の報道番組でありながら通常のプライムニュースの時間帯から1時間早めた午後10時スタート、放送時間が1時間以上という辺りに注目が集まっていましたけど、実はニュースに娯楽性、つまりエンターテイメント性を加味することで、1時間のニュースを終始飽きさせずに放送するという手法で(もちろん、阪神タイガースの優勝やその他重大ニュースの続発という好材料があったのも事実でしょうけど)高視聴率を獲得、各局が追随する結果となりました。

ところが、娯楽性を加味するということは、「人々に注目されないニュースは伝えにくい」という裏の面も持つことになり、一つのニュースを何十分もしつこいくらいに掘り下げて(実際には掘り下げてすらいないこともありますが)つたえたかと思うと、本来なら重要なニュースであるべき題材も注目を浴びにくいと判断すれば数十秒でさらりと流してしまう…というニュースへの格付けをするようになりました。
さらに、重要な事件・出来事へのであっても、さらなる注目を集めるべく(特定の視野に立っ足り、人が注目を集めそうな所に必要以上にスポットを当てたりして)いわば大げさな伝え方をすることが頻発するようになってきたように思います。

その結果、どこのニュースを見回してみても、事実関係のみをひたすら淡々とつたえるというニュース番組は事実上消滅し、各放送局のカラーに応じた、なおかつ必要以上にエンターテイメント性を加味されたニュースしか存在しなくなったという「悲劇」が起きているような気がしてならないのです…

どこかの地上波で、24時間論評抜きでひたすらニュースを伝えてくれるところが現れないか知らん…と密かに期待したIT頃なんですけどね。はぁ…

【追記:3/11】
昨日の報道ステーションでやっていて知ったのですが、メディアに制約があるといわれている中国・北京ですら、チャンネル数が約30あるそうです。(これにCSやCATVの専門チャンネルが含まれているかはよくわかりませんが)
翻って日本の場合、地上波チャンネルは、チャンネル数の多い首都圏ですら原則6つ、BS/CSやCATVなどのペイチャンネルを含むともっと増えますけど、地上波には専門チャンネルというものは基本的に存在しないんですよね。
5つの全国系放送局や、独立系放送局にしても、どこも娯楽番組も報道番組もやるという総合型テレビ局ばかりなのは、あるいは放送法の絡みがあるのかもしれませんが、どうなんでしょうね…

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