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2005/02/20

電波系メディアサイトのポータル化は成功するか?

今回は、ライブドアのニッポン放送経営発言権取得の前後に堀江社長がやたらと強調していた、こういう話について。

なぜTV局のwebサイトに自局TV番組の情報しかないのか、を問う。これからはブロードキャストの時代ではない、ユーザアカウントを取ってこそなんぼの時代であると思う。

ユーザーアカウントを取ってなんぼ、というのは非常にわかるんですが、いわゆる「テレビ局(ラジオ局でもいいけど)サイトのポータル化」に関して言えば、特にキー局に関して言えばちょっと難しいかもね…というのが私の考え方なんです。

なぜかというと、今のテレビ局って(報道部門も含めて)基本的には製造販売業だからなんですよね。

現在のテレビ局(特にキー局)の番組は、そのほとんどが自社製作、あるいは自社から番組製作会社に依頼して製作されたものなんですよね。それを自分たちの番組として自社で、あるいは系列各局で放送している。
でもって、テレビ局が自社のサイトをポータル化するということは、他社のテレビ番組も横断的に検索でき、あるいは紹介できるような情報の集め方・表示のさせ方をしなくてはいけないのですが、そうなると他社製作・放送のテレビ番組も積極的に紹介していかなければならなくなる。ということは、ライバルの「商品」を積極的に紹介しなければいけなくなる…ということなんですよね。これにはさすがに番組製作部門からかなりの反発を食いそうな気がします。
もっとも、再放送になってくると今度はテレビ局よりも製作会社の版権が強くなるのか、他局系列でドラマの再放送をやっていたり…なんて話はよく目にしますけどね。

少しわかりやすい例を出してみると、国内自動車メーカー、例えばトヨタ自動車のディーラーで、ヴィッツ(トヨタの小型車)とマーチ(日産の小型車)とフィット(ホンダの小型車)のそれぞれ新車を3台並べて比較する…みたいなことできれば本当は一番理想的な車の買い方が出来るのかもしれませんけど、ディーラーとメーカーがほぼ一体化した今の現状ではそれは基本的に無理ですよね。
これが中古車市場になるとメーカーの縛りがなくなってちょっと色合いが変わってくる…というのも放送番組業界に似ている気がします。

これを解決しようと思ったら、製造(番組製作)と販売(ブロードキャスト)部門の完全分離、例えば、

  • テレビ局が部門別(番組製作・報道・放送…など)に完全分社化し、製作部門を完全外注化した上で、さらに放送部門が複数のメディアを掌握し、相互間で情報の融通をはかった上でポータル化する
  • テレビ局が自社サイト(ルートだけではなく、各番組のサイトも含む)製作を完全外注化し、他局の話題も並列的に扱われるのを承知の上で制作を依頼する(実はこれはインターネットテレビガイドのような現在の一般的なテレビポータルサイトと基本的には何ら変わらなかったりするのですが)
…ぐらいの手の込み入ったスキームが必要になってくるような気がするんですが、経営権が仮に握れたとしても、果たしてライブドアにそういったことが可能かどうかは個人的には何となく微妙な気がするんですよね。

【追記1】
ライブドアの株価がここ数日下がり続けていることで、あちこちから「それ見たことか」的な叩かれ方をしていますけど、基本的には「大きな不確定要素を抱えている(もちろんニッポン放送の案件ですね)」「株式が希薄化する動き(リーマン・ブラザースの空売り)があった」ことによるもので、堀江社長本人があちこちで強調していた「(短期的な)株式の相場の動きなんて確定的なことは言えない」というのが本当のところなんだろうなとは思いますけど。
もちろん、相場に関して確定的なことは言えないにしても、見込みからある程度の判断は出来るとは思うんですが、私が思うにフジテレビのTOBが成功しようがしまいが現時点で堀江社長の一次的目的(既存メディアへの経営発言権の取得)がすでに達成されていることは確定しているので、株価がどこまでも下がり続けるとは思えないんですけどね。

【追記2】
ご覧いただき、ありがとうございます。
更新頻度がかなり不定期になっていますが、この手の記事を書こうとするとかなりの情報とエネルギーを必要とするため、今後も含めてそう頻繁には更新できないと思います。ただ、事柄に変化があったり続報が入ってきたりしたときには、追記や補足という形で割とこまめにまとめたりしていますので、そちらをご覧いただければと思います。

【補足:2/21】
今日は、さすがにニッポン放送もフジテレビも、しかもライブドアも株価を大幅に上げましたね。フジテレビに関しては(目標を下げたとはいえ)TOBに成功のめどが付いたということ、ライブドアに関して言えば、社長が自ら貸株の定義を明らかにしたおかげで、貸株の持つ不確定性がクリアになったということなんでしょうね。

で、前回(というか上記)の記事を書いてからよく考えてみたんですが、ライブドアが既存メディアに対してパートナーシップ(と本人は語っているようですが)を結ぼうとしていると言うことは、ライブドアの頭の中には「インターネット>ブロードキャスト」という図式ができあがっているということになりそうですよね。
この辺りについてもうちょっと読みほぐしてみる必要があるような気がしています。

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